TRPGで頻出する「卓(たく)」とは何を指すのか
TRPGの話題を見ていると、「今日の卓」「同卓の皆さん」「立卓しました」といった表現を頻繁に目にします。
TRPGにおける「卓」とは、もともとテーブルを囲んで遊んでいた名残から、**「ひとつのセッションを行う集まりや、そのゲームの場そのもの」**を指す言葉です。オンラインセッションが主流となった現在でも、参加メンバーとゲームマスターが集まるグループや通話部屋、予定そのものを親しみを込めて「卓」と呼びます。
この記事では、セッションの募集から終了後までに飛び交う「卓」に関連した用語の意味と、知っておくと安心なマナーについて詳しく解説します。
セッションの成立・中止に関する用語
まずは、予定を立ててから遊ぶ当日までに使われる言葉を見ていきましょう。
立卓(りったく)
セッションの開催が正式に決定することを「立卓」または「卓が立つ」と言います。
シナリオを遊ぶために必要な人数のプレイヤー(PL)が集まり、ゲームマスター(GM/KP)を含めた全員のスケジュールが合致した段階で立卓となります。
- 現場での使われ方: 「参加者が揃ったので立卓です。当日はよろしくお願いします」
- 気をつけておきたい点: 立卓したあとの日程変更や辞退は、参加者全員のスケジュールに影響します。確定した日時は忘れないようカレンダー等に記録しておきましょう。
流卓(りゅうたく)
予定していたセッションの開催が中止・白紙になることを「流卓」または「卓が流れる」と言います。
募集人数が集まらなかった場合や、参加者の急な体調不良・トラブルなどで日程の再調整が難しい場合に起こります。
- 流卓になったときのマナー: 不可抗力で流卓になってしまうことは誰にでもあります。自分が原因で不参加になってしまう場合は、分かった時点ですぐにGMやメンバーへ連絡とお詫びを入れましょう。また、他の人の都合で流卓になった際も、相手を責めずに「お大事にしてください」「また機会があればぜひ」と落ち着いて返すのが大人のマナーです。
一緒に遊ぶ人・経験に関する用語
セッション中や終了後の感想戦、SNSでの交流でよく使われる用語です。
同卓(どうたく)
同じセッションにPLやGMとして一緒に参加することを「同卓」と言います。また、一緒に遊んだ相手のことを「同卓者(どうたくしゃ)」と呼びます。
- 現場での使われ方: 「以前ご一緒した〇〇さんとまた同卓できて嬉しいです」「同卓ありがとうございました!」
- コミュニケーションのコツ: セッションが終わったあとの挨拶で「本日は同卓ありがとうございました」と一言添えるだけで、お互いに気持ちよくセッションを締めくくることができます。
通過(つうか)・未通過(みつうか)
ある特定のシナリオをプレイヤーとして「遊び終えたかどうか」を表す言葉です。
- 通過済み(通過): そのシナリオをPLとしてプレイしたことがある状態
- 未通過: そのシナリオをまだ遊んでおらず、内容や結末を知らない状態
- 現行(げんこう): まさに今、そのシナリオのセッションを進めている最中の状態
TRPGのシナリオは物語の真相や仕掛けを知ってしまうと、プレイヤーとしての面白さが大きく損なわれてしまいます(いわゆる「ネタバレ」)。そのため、参加者同士で「このシナリオは通過済みですか?」と確認し合ったり、感想を話す相手が未通過でないかを気遣ったりする文化があります。
通過報告
セッションを終えたあとに、「無事にシナリオをクリアした(あるいはエンディングを迎えた)」ことをSNSなどで報告する投稿を指します。
感想を書き込む際は、これから遊ぶ未通過の人が物語のネタバレを踏んでしまわないよう、伏字ツール(ワンクッション置ける投稿サービス)を利用するのが鉄則です。
スケジュールやプレイスタイルに関する派生語
慣れてくると耳にする機会が増える、少しくだけた表現も覚えておくと会話がスムーズになります。
卓修羅(たくしゅら)
過密なスケジュールでセッションの予定を大量に入れている人のことを指すスラングです。「修羅場」のような忙しさから来ています。
TRPGが楽しくなるとついたくさん予定を入れたくなりますが、準備不足や体調不良につながると同卓者にも迷惑がかかってしまいます。無理のないペースで予定を組むことが大切です。
卓分け(たくわけ)
大人数のコミュニティやイベントなどで、参加者を複数のグループ(テーブル)に振り分けることを言います。
〇〇卓(システム名・形式・GM名など)
文脈によって「クトゥルフ卓」「ボイセ卓(ボイスチャットを使う卓)」「テキセ卓(テキストチャットのみで進める卓)」「〇〇さん(GMの名前)卓」のように、セッションの形態や主催者を指す呼び方として使われます。
用語を知ることでセッションのやり取りが安心になる
「卓」にまつわる用語は、単なる業界用語ではなく、**「セッションを円滑に進め、全員が気持ちよく物語を楽しむための共通言語」**です。
特に「立卓・流卓の連絡」や「未通過者へのネタバレ配慮」は、トラブルを防ぐための大切なマナーと直結しています。言葉の意味を正しく理解し、相手への思いやりを持ってセッションを楽しんでいきましょう。
